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「白鳥の歌なんか聞えない」

それは、モクレンの花か咲き始め、東大入試で、薫は浪人する決意を固めた頃。由美はめでたく名門女子大学に合格し、二人は薫の自転車で町内を一周、モクレンのある斎藤さんの所を過ぎ、コデマリの生垣のあるお屋敷の藤椅子に、いつものお爺さんがいないのに気がついた。
ある日、由美とデイトの最中にバッタリ会った由美の大学の先輩小沢圭子を送った薫の家に、日比谷高校の朋友、小林と横田が遊びにきていた