「河内山宗俊」
山雄監督は今日日本映画史上屈指の傑作として知られる時代劇『河内山宗俊』(1936)のヒロインに、すべての無頼の男たちが「この美しい瞳のためなら死んでもいい」と思うような清純で可憐な女優を捜し求めた挙句、時代劇の女優の中にはどうしても見つからず、
現代劇の女優から一人の初々しい〈麗人〉を抜擢した。当時まだ16才の原節子だった。